特定秘密保護法
特定秘密法案で守るべき秘密の中にテロに関することが含まれています。テロから国民生活を守ることは重要でしょう。しかし、何がテロであるかを決めることはとても難しいことであり、時の政府の思いのままに定めることができることが問題です。
特定秘密保護法は外交機密や防衛機密だけを守る法律とし、テロを外すべきです。そうでなければ治安維持法と質的に変わらなくなります。
外交機密や防衛機密を取り扱うのは主に東京で働く中央官庁の官僚でしょう。このような機密の中には国の存亡にかかわるような窮めて重要なものもあるのでしょう。
国益に直結する機密を扱う官僚は当然ながらその覚悟が要求されます。権力を行使する官僚が機密を洩らせば断罪されるべきでしょう。現行法では機密洩漏に対する刑事罰がないか、限定されているのでしょう。歯科医師と同様に特定秘密保護法の制定で刑事罰が加わることに異論はありません。
一般の公務員や地方で働く公務員が外交機密や防衛機密に触れる機会はほとんどないでしょうから、特定秘密保護法があってもなくても実質的な変化はないでしょう。権力の行使はないみなし公務員にとっても同様に関係ないでしょう。特定秘密保護法の保護対象にテロが加えられていなければ公務員に関しては大きな問題はないのだと思います。