口唇閉鎖不全
鼻で息をせず、口で息をすると、さまざまな問題が生じます。このような口呼吸は鼻が悪くて生じることがありますが、唇を閉じる口輪筋の力が弱くて生じることもあります。後者の口唇閉鎖不全は低年齢児よりも年齢が上がるほど増加します。小児全体で見ると3割に口唇閉鎖不全がみられ、結構よくある問題です。土岐先生の講演を聞いて驚いたのは、成人でも同じく3割に口唇閉鎖不全がみられるということです。小児期に歯科医が口唇閉鎖不全を放置し、そのまま成人しているのかもしれません。成人するまでに鼻疾患などの問題が増えて、口唇閉鎖機能の改善効果を打ち消しているのかもしれません。