いのこさんの歌
吉備出身のスタッフが子どもの頃に歌って板を紹介してくれました。いのこ(亥の子)すなわちうり坊の数え歌で、亥の月(旧暦10月)初亥の日の亥の刻(21時~23時)に子どもたちが家々を回ってこの歌を歌います。縄で結んだ猪の子石を地面に打ち付けて、亥の子餅やご祝儀をもらう門付行事です。吉備の行事かと思ったのですが、私が生まれ育った口丹波(丹波地方の京都市に近い地域)でも昭和30年代にこの行事が続けられていたようです。今でも行われているかもしれません。
えーどっさ えーどっさ
いのこさんがござった
一で たわらをふんびゃぁて
二で にっこり笑ろぅて
三で 酒ょを造って
四つ 世のなかよいように
五つ いつもの如くなり
六つ 無病息災に
七つ 何事ないように
八つ 屋敷を広めたり
九つ ここに蔵を立て
十で とうとうおさまった
繁盛せい、繁盛せい