Post America Depression
山中教授は留学先のカリフォルニア大学サンフランシスコ校グラッドストーン研究所で活発に研究し、顕著な業績を残して帰国しました。帰国後はグラッドストーン研究所とは比べようもない貧弱な研究体制に陥りました。人も金もない中でマウスの世話に明け暮れたそうです。
そのような中でも頑張って研究を進め、欧米の科学誌に論文を投稿するのですが、アメリカ時代には採用されたような内容でも今度は不採用が続いたそうです。やはりグラッドストーン研究所でのボスであるトーマス・イネラリティ教授の後ろ盾が大きかったことを実感されました。
そのような状況で鬱を発症したということです。アメリカ帰りの若手研究者がかかるこのような鬱をPost America Depression(アメリカから帰国後の鬱)と呼ぶそうです。