タリージェ
神経障害性疼痛に用いる抗てんかん薬にはリリカ(プレガバリン)とガバペン(ガバペンチン)がありました。過去形で書くのは今年に入ってタリージェ(ミロガバリン)が加わったからです。
タリージェもリリカと同じくカルシウムチャンネルの働きを抑える薬です。もう少し詳しく言うと、痛覚を伝えるニューロン末端にある電依存性カルシウムイオンチャネルにカルシウムイオンが流入すると、神経細胞内からサブスタンPやグルタミン酸などの神経伝達物質が放出され、痛みが中枢へ伝達されます。タリージェは電依存性カルシウムイオンチャネルを構成するα2δサブユニットに結合し、カルシウムチャンネルの働きを抑えてカルシウムの細胞内流入を抑制します。その結果、痛みが伝わりにくくなります。
さて、タリージェと今まで使ってきたリリカとはどのように使い分けるのでしょうか。使用例が少ない中で実態はまだ明らかになっていません。下記のサイトでは治験結果をもとにその違いを推測しています。それによると、タリージェの方が副作用や離脱症状の点で有利なようです。効果よりも副作用が問題となる局面で役に立ってくれそうです。
https://www.phamnote.com/2019/02/blog-post_17.html