さまざまなトラブルの原因となる「食いしばりと歯ぎしり」
通常、私たちの上下の歯は食事のとき以外は接触していないもので す。たとえ食事中に歯が接触するとしてもそれは瞬間的なことで、その時間を丸1日分 合わせてもわずか5分から10分間くらいです。もちろん、普段上下の歯は前歯や臼歯も含めて1~2mm離れ、「安静空隙」という間隔を保っています。
と ころが、ある特定の問題を抱えて当院に来られた患者様に尋ねてみると、上下の歯が常に接触している状態だという方が多いのです。いう までもなく、これは「歯牙接触癖」と呼ばれる異常な状態で、歯の磨り減り(咬耗)や知覚過敏、顎関節症、舌痛症をはじめとする、様々な問題を引き起こす要 因となります。