ドライシンドロームにおけるドライアイ診療の進歩
京都府立医大眼科の横井則彦先生はドライアイの診断と治療は日本が一番進んでいると強調されました。診断はTFOD、治療はTFOTという概念で進められています。
目の表面は涙で覆われていますが、この涙液層は最表層の油層、水分と分泌型ムチンから成る液層に分かれます。また、涙液層の直下は膜型ムチンで覆われた上皮細胞層となっています。どの層にどのような問題があるかを診断し、問題のある部位に応じて使用できる目薬が日本にはあります。このような目薬は他国にはまだありません。
TFODはTear Film Oriented Diagnosisの略で、涙液層のどこに問題があるかを診断します。TFOTはTear Film Oriented Therapyの略で、問題がある部位への治療をピンポイントで行います。