モンゴル伝統医療

モンゴルの広大な国土を渡り歩く遊牧民は、ほとんど現代医療を受ける機会に恵まれていません。草原や砂漠を走る道路はどこも未舗装で、病人を都市の病院まで搬送するのは困難を極めるのです。冬の雪や春の雪解けによるぬかるみは、さらに移動を阻むことでしょう。
そんな風土ですから、元来遊牧民は草原に自生する薬草を煎じ、自分たちの手で病気を治してきました。どの家庭も夏場に薬草を採取して乾燥させ、いつでも使えるように備蓄していると聞きました。後日、私自身が遊牧民の伝統医療に助けられる羽目に陥るとは、このとき夢にも思っていなかったのです。

北京の薬局に陳列されていた生薬

遊牧民が採取した薬草

モンゴルの伝統的な薬草ブレンド

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