上顎前方歯槽部骨切り術後の不具合

その他 患者様の声 2014年04月03日
【相談者】2013年12月18日  20代 女性 Y
ご相談お願いします。一年前、上顎前方歯槽部骨切り術を美容外科にて受けたのですが、一年経った今、切断して下げた上顎の歯槽骨がブロック(左右1番から3番の根本、まさに下げた部分)ごと上下にぐらぐらと動きます…
 
美容外科で相談してみたら、なんと切断面をプレートがかろうじて繋げているだけの状態らしく、左右5番の歯は歯根膜でかろうじてくっついている程度でぐらぐら。その後も医師に相手にされず、食事のたび上顎がぐらぐらします。
 
どういった治療をすれば、上顎は治るのでしょうか…正直お医者様が怖くてトラウマになってしまい今まで一年我慢してきましたが、もう限界です。どういった治療になるのか、教えて頂きたいです。宜しくお願いします。
 
【回答】口腔外科総合研究所 樋口均也
 
上顎が前方に出ている重度の出っ歯、あるいは上下の歯が離れている開咬などの問題があったようですね。軽度の出っ歯や開咬は矯正治療で治せますが、重度で骨格に問題がある場合は矯正治療のみで治すことはできません。
 
骨 格的な問題に対しては、矯正治療に加え骨格自体を改善する手術が必要になります。歯が並んでいる部分を骨ごと切り離して移動させ、プレートなどで固定する 歯槽部骨切り術もそれらの手術のひとつです。骨切り術の後は約半年かけて切り離した骨同士がくっつき、その後プレートを除去する場合とそのままにしておく 場合があります。術後1年経ってもグラグラしているということは、骨がくっつかず治っていない状態であると推察します。移動した骨と元の骨との距離が広い 場合は、その間に粘膜や筋肉などの軟組織が入り込んで骨が付かなくなる場合があります。