中医学研究会

学会・研究会 2025年01月24日
8月の研究会では森脇和彦先生(松本病院内科)がめまいの症例を報告されました。前かがみになるとめまいが生じる40代男性です。暑がり、口喝、頻尿、イライラ、ゲップといった症状が見られました。水滞、寒痰、肝鬱と弁証し、苓甘姜味辛夏仁湯、加味逍遥散、小半夏加茯苓湯で改善しました。
苓甘姜味辛夏仁湯は小青龍湯から麻黄と桂枝と芍薬を除き、茯苓と杏仁を加えたものです。麻黄の主成分であるエフェドリンは交感神経刺激作用や中枢神経刺激作用があり、冠動脈疾患や不整脈、排尿障害があると使えないことがあります。そのような患者さんの風邪には苓甘姜味辛夏仁湯が用いられます。