大阪大学歯学会第129回例会
昨年7月に久しぶりに例会に参加しましたが、今回は2回続けての参加となりました。弓倉奨励賞を受賞した歯科理工学教室の佐々木淳一講師の受賞講演のテーマは「ストロンチウム徐放型バイオアクティブガラスの創製と歯科材料への応用」でした。
ストロンチウムはカルシウムと似た性質を持ち、破骨細胞の働きを抑制します。ストロンチウム徐放性ガラス製剤を歯周病による骨欠損部や根尖病変に使用すると骨量増加が期待できます。ストロンチウム徐放性ガラスだけではパラパラしてセメントなどの材料には適していないので、グラスアイオノマーセメントと組み合わせました。このセメントを骨補填材や逆根管充填材、仮封材として用います。
Sasaki JI, Kiba W, Abe GL, Katata C, Hashimoto M, Kitagawa H, Imazato S. Fabrication of strontium-releasable inorganic cement by incorporation of bioactive glass. Dent Mater 35: 780-788, 2019.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30827799