少陰病に続発する症状

読書・趣味・家庭 2021年11月19日

少陰病に続発する症状
傷寒を患ってすぐには治らずに日がたつと、少陰病に移行します。少陰病の状態が続くと、のどが痛くなったり、便秘したりします。
のどが痛くなるのは、少陰経脈がのどを通っていることと関係します。少陰経脈に邪が宿って損なわれるために、咽喉腫痛するのです。のどの痛みには甘草湯を使いますが、それでも痛みが続く場合には桔梗湯に切り替えます。少陰の熱邪でのどが焼かれて潰瘍が生じた場合は、苦酒湯で収斂させます。痰涎がのどにまとわりつく場合は半夏湯を用います。少陰病で下痢したのちにのどが痛くなる場合は、温めることも冷やすことも適切ではありません。猪膚湯で肺腎を潤し、脾胃を益して虚熱を収斂させます。
少陰病で便秘する場合は3通りあります。熱邪が口やのどの渇きを起こし、胃にも熱がこもる場合は大承気湯で便を下します。胃腸が乾燥して便秘する場合は、便臭が強い水様便が出ます。この場合も大承気湯で下します。下痢がなく腹部膨満して便秘する場合も大承気湯を使います。