日本における循環器疾患のエビデンス

学会・研究会 2020年05月20日

吹田市北部から南部に移転を完了した国立循環器病研究センターの理事長が吹田市歯科医師会の学術講演会で病院の宣伝を兼ねて講演されました。小川久雄先生は循環器内科が専門で、循環器系の治療薬の大規模な臨床研究を何度も実施されています。それぞれの内容について紹介されました。
臨床研究以外の話題、講演後の質疑応答
2019年12月に脳卒中・循環器病対策基本法が施行された。厚生労働省内に20名の委員からなる循環器病対策推進協議会が設置された。
米国では健康な医者が心血管イベントの予防のためにARB(アンジオテンシン受容体拮抗薬)、スタチン、低用量アスピリンを日常的に服用している。
心血管イベントのハイリスク患者には、ARB、スタチン、低用量アスピリンなどが必要であるが、歯周治療も必要であり、後者の方が重要である。
ワーファリンに代わり使われるようになった直接経口抗凝固薬に関して、治験終了後に心血管イベントが生じた例が見られた。直接経口抗凝固薬にしても、ワーファリンにしても、抜歯などの手術の前に中止することは危険である。
術前に抗凝固薬、ワーファリンをを低用量アスピリンなどの抗血小板薬に切り替えることも危険である。
http://www.ncvc.go.jp/about/greeting/