症例でわかる中医学

その他 2019年08月30日

7月の中医学講座のテーマはリウマチなどの自己免疫疾患を指し示す「風湿病」でした。風湿病の中医学的分類
陰虚内熱
手足がほてりや心熱による動悸、不眠、イライラが生じます。寝汗、口腔乾燥、足腰の痛み、関節痛、倦怠感も生じます。玉女煎で養陰清熱します。
毒熱熾熱証
顔面の蝶形紅斑、四肢皮膚の紅斑、高熱、関節や筋肉の腫脹、無痛性口腔潰瘍、口腔乾燥が生じます。神西丹で清営涼血解毒退熱します。
風湿熱痺症
関節の腫脹と発赤、微熱、口腔乾燥が生じます。四妙清営湯で清熱利湿袪風清営通痺します。
瘀熱傷肝
顔面紅斑、頭痛、口腔乾燥と口の苦味、腰や膝の腫脹、イライラして怒りやすい、便が硬い便秘が生じます。当帰芦薈丸で涼血活血行滞養肝します。
気陰両虚
全身の力が抜ける、消化不良、精神的に落ち込む、動悸と息切れ、低体温、顔面紅斑、口腔乾燥はあるが水分は取りたくないといった症状が現れます。生脈散で益気養陰します。
脾腎陽虚
下肢あるいは全身の浮腫、乏尿、消化不良、四肢の力の低下、倦怠感、冷え性、著しい動悸と息切れが生じます。真武湯で温陽利水します。