天安門事件2
開放政策によって経済が発展する際に、一部の者が先に富んで一時的に不平等が生じるのは仕方ありません。先に富んだ者が全体を引き上げていけば皆が豊かな社会が生じるという理念を打ちだしました。先富理論だったと思います。
公平な競争がなされて、その結果一部の才覚ある者が財産を築くのであれば開明的な理論だと称賛されたでしょう。実際はそうではありませんでした。独占企業であった国営企業を民営化し、企業の共産党委員会書記が社長に横滑りして、巨額の富を築いたのです。結果的に党幹部に経済的実核が集中し、機会と結果のいずれもの不平等に憤った学生たちのエネルギーが天安門広場で爆発したのでした。
現代に目を移すとアリババやレノボといった新興企業が世界のトップにまで登りつめました。これらは共産党とは関心なく世界の市場で勝負しています。天安門に集まった学生達が求めた機会の平等に関しては実現されたといえます。
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