四部医典

ラサの書店で四部医典の漢語訳を購入しました。8世紀のメーアクツォム王の治世にインドからユトク・ニンマ・ヨテンゴンポ医師が招かれました。彼は20年制のチベット医学の学校を設立して多くの医師を育てた上で、チベット各地や諸外国を旅して調査研究し、チベット医学の理論を発展させました。その集大成として編纂されたのが『ギュ・シ』であり、漢語では四部医典と訳されています。
 
四部医典は「世に出すのはまだ早い」とされ、300年間もその存在が秘匿されていました。現在でもチベット医学の教科書は現在もこの四部医典のみであり、コーランのような存在です。チベット医学を学ぶ医学生は1冊丸ごと暗誦できなければ、医師免許を与えてもらえません。暗唱には早口でも4時間かかるといいます。


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