薬方

チベット医学で用いる薬を漢語では臓薬といいます。臓薬のほとんどは植物から得たものですが、動物や鉱物由来のものもあり、この辺りは漢方薬と似ています。漢方薬の材料となる生薬は中国国内のみならず諸外国からも取り寄せて利用されています。これに対して臓薬はチベット医自身が山中に駆け巡って集めたものを使うことが大きな特徴です。
 
漢方薬と同様に薬方でも個々の生薬を単味で用いることはほとんどありません。何種類かの生薬をブレンドして方剤として用います。中には「リンチェン・リルプ」(高貴薬)といって140種類もの生薬をブレンドしたものもあります。臓薬は剤形によって湯剤、散剤、丸剤、膏剤、薬油剤、煅制剤、浸膏剤、薬酒、珍宝薬剤、草薬のいずれかに分類されます。薬用バターは舐めたり、食べたり、塗ったりします。

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