『延陽伯』
阪大出身の落語家は3人いるそうで、落語家の林家染雀さんは文学部の卒業生です。落語の本編に先立って「まくら」という導入部がありますが、今回のまくらは初めて落語を聞く人に向けて見台とか膝隠し、小拍子、はり扇といった道具を紹介されました。
本編の『延陽伯』は男やもめであほの辰っつぁんに御隠居の甚兵衛はんがお嫁さんを世話するというお話です。お嫁さんの名は延陽伯といい、22歳の美人ということですが、ひとつだけ欠点があるということです。それは言葉遣いが丁寧だということです。それが欠点かいなという感じですが、小さい時分から京都のお公家さんのところへご奉公に行っていたということで、極端に古めかしく上品な言葉をしゃべります。あほの辰っつぁんにはその言葉を何度も意味を取り違えるというばかばかしいお話です。