数学・物理学
心臓の調律や血液循環、肺でのガス交換、神経の興奮といったものは物理現象です。生命体での物理現象なので生理学(生物物理学の略ともいえます)といいます。『つむじまがりの神経科学講義』では、医学や生物学を専攻しようとする学生は、数学・物理顎が嫌いでこの進路を選んだのですと、大胆な決めつけをしています。
確かに歯学部の授業で呼吸や循環を習った際に数式はほとんど出てきませんでした。物理の先生が教えたならば、黒板は数式で埋め尽くされたことだろうと思います。生理学を教えてもらったのは医学部出身の川村洋二郎先生でしたが、川村先生もまた、物理が嫌いだったのでしょうか。
個人的には数学も物理学も大好きでした。数学の問題を解くのは勉強というよりも趣味だったと思います。著者の小倉明彦先生は理学部出身ということですが、数学か物理を専攻したのでしょうか。医学、生物学系の学部、学科の学生を冷ややかな目で見ているようです。経歴を調べてみると、東京大学理学部生物学科卒となっていました。単に卑下していただけのようです。