慢性痛痛に対するリハビリテーションの有効性
松原貴子先生(神戸学院大学大学院 総合リハビリテーション学教授)の講演です。慢性疼痛に対して運動すると疼痛抑制(exercise-induced hypoalgesia: EIH) 効果が生じます。この効果はセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミン、エンドルフィン、カンナビノイド、オキシトシン、メラトニンといった神経伝達物質やホルモンが分泌されることによって生じます。運動の効果があわわれるまでには1か月以上の日にちが必要であり、2か月後には効果がピークに達します。
運動単独では限界があるため、ひと工夫必要な場合があります。運動に教育を加えることは有効です。運動時に頭を使うこと、日常生活で出くわす運動を実施すること、疼痛改善後にやりたい活動に役立つような運動をすることがその工夫です。