噛み切れない想い

読書・趣味・家庭 2012年05月07日

まず題名が面白い!!哲学者である、大阪大学総長による8冊目のエッセイ集です。現実への処方箋のような下り、そういう想いから発したもののようなものがどれもこれもびたりと当てはまる感じです。


特に心打たれたのは、受け身でいるということ
引用すると、何もしてくれなくてもいい、ただいてくれるだけでい
い、とだれかに言いたいときがある。裏返して言えば、何をするわけでもないが、ただ横にいるだけで他人の力になれることがある。仲間が隣室にいてくれるだけで、勇気が湧いてくる。家族が待ってくれているだけで、荒まずにいられる。だれかに聴いてもらうだけで、こころが楽になる。幼子がそばにいるだけで、気持ちがほどかれる。こんな想いに気づかないうちに浸みっているものです。総長のサインも頂きました。大切な宝物です。