衝任虚寒

その他 2019年05月30日

子宮や卵巣といった生殖器の生理機能は衝脈と任脈と関連しています。「衝脈は血海であり、任脈は胞胎を主る」といわれ、衝脈と任脈が正常に機能することで月経が正常に起こります。胞胎とは母胎内で胎児をつつんでいる膜、すなわち「えな」のことです。
心血虚や肝血虚、腎虚で衝脈と任脈が空虚となっているところに衝脈と任脈に寒邪が侵入します。その結果、気血が凝滞して胞絡(子宮上に分布している脈絡である衝脈と任脈などのこと)が通じなくなります。子宮に古い瘀血が溜まって新しい血が通わなくなると、月経の度に下腹部痛が生じ、足腰の冷えや痛み、口腔乾燥、口唇乾燥、めまいも生じます。
衝任虚寒に対しては温経湯を用います。

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