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尖った歯やクラウン、不適合な義歯による粘膜の外傷と発癌 - 歯を抜かない治療、神経を抜かない治療

尖った歯やクラウン、不適合な義歯による粘膜の外傷と発癌

その他 2017年04月18日
歯が欠けたり詰めものが取れたりして歯が尖った状態になると、この部分と接触した口腔粘膜が傷ついて痛みが生じます。このような傷が繰り返してできると癌になるのではないかという心配を口にされる患者さんが来られることが頻繁にあります。
 
確かにそのような傷が元となって口腔癌が生じたと考えられる患者さんを経験したことが幾つもあります。しかし、何度傷ができても全く癌が生じない患者さんの方が圧倒的に多数を占めているという実感もあります。口の中に繰り返しできる傷は癌の原因となるのでしょうか。
 
そのような疑問への回答となる研究成果がインド・ムンバイの頭頸部癌センターから発表されました。「歯牙外傷」「粘膜損傷」「口腔癌」などのキーワードを用いて抽出した22本の論文を元にしたシステマティックレビューです。
 
その結果、尖った歯や欠けた歯は口腔癌のリスク因子となる証拠は見当たらなかったということです。つまり、歯に異常があっても、それで粘膜が繰り返し傷ついたとしても、それで癌になるというわけではないということです。