本態性血小板血症
この病気は骨髄の造血肝細胞の異常により血小板が過剰に産生される病気です。血小板が多いために血栓ができやすく、心筋梗塞や脳卒中が起こることもあります。また、増えすぎた血小板の機能に異常が見られることもあり、出血しやすくなる場合もあります。
中医学的にこの病気を捉えてみると、元来脾気虚がある状態に肝血虚が生じることが発症の契機となります。肝血不足から陰虚が生じ、陰虚火旺へと移行して骨髄を焦がします。その結果、骨髄幹細胞がダメージを受けます。脾胃が元気であればこのダメージから回復できますが、脾気虚のために回復できません。骨髄幹細胞は正常に血小板を作る能力を失い、本態性血小板血症が発症します。この病気を治すには脾気と肝血を補えばよいことになります。