統合失調症に対する認知行動療法
認知行動療法はさまざまな病気の治療に用いられています。学校や職場などの人間関係や教育・訓練などの問題にも応用されています。統合失調症に用いる場合にはCognitive Behavioral Therapy for Psychosis 、略してCBTpといいます。
一口に統合失調症といっても、陰性症状と陽性症状があり、中核症状と周辺症状があります。CBTpが主にターゲットとするのは慢性期で、薬物療法が無効であったり効果が不十分であったりで、妄想や幻聴といった陽性症状がある場合です、また、これらの陽性症状によって引き起こされる苦痛や不安、抑うつを軽減させることも目標となります。
CBTpをするに当たって特に求められるスキルは以下の5点です(Haddokら)。
1. ソクラテス式質問
2. 鍵となる重要な認知への焦点化
3. 働きかけの選択
4. ホームワーク
5. 働きかけの質