限局性アミロイドーシス

その他 2019年06月06日

アミロイドーシスはアミロイドタンパクが臓器に沈着して機能障害を引き起こす病気です。病変が全身に生じるものと、病変が局所に限局するものがあります。脳に限局するものはアルツハイマー型認知症やプリオン病などがあります。口腔領域に限局するものもあり、その中には歯原性腫瘍随伴性アミロイドーシスもあります。

ピンボルグ腫瘍ともいわれる歯原性上皮性石灰化腫瘍ではアミロイド蛋白と石灰化物が認められます。そのため、歯原性腫瘍随伴性アミロイドーシスに含まれることになると思います。この腫瘍にみられるアミロイド蛋白は腫瘍がアミロイド変性して生じたという説と腫瘍細胞がアミロイド蛋白を産生しているという説があります。

現在有力なのは、アミロイド蛋白がエナメル器由来と推定される腫瘍上皮細胞が産生する歯原性エナメル芽細胞関連タンパク質(ODAM)に由来するという説です。また、石灰化物はアミロイド蛋白が石灰化したものだと考えられています。


アミロイドーシス