舌におけるstress response systemを構成するCRH経路の存在
舌痛症、ドライマウス、味覚異常などの病気はストレスなどの心理・社会的要因が密接に関与しています。このようなストレスに対して副腎皮質刺激ホルモン放出ホルモン(CRH)経路が働いてストレスを抑えています。そのため、CRH経路が破綻すると心身症を発症します。
舌にもこのCRH経路が存在することが確認され、CRHがACTH、ACTH受容体を順番に活性化することがACTH受容体遺伝子欠損マウスを用いた実験で確かめられました。また、副腎皮質刺激ホルモンの一種であるコルチゾールがネガティブフィードバックしてCRHの分泌を抑制し、口腔局所でストレス反応の異常が成立することも明らかとなりました。