垂直歯根破折3

学会・研究会 その他 2014年11月10日


破折線の確認にはう蝕検知液などの色素液を用います。液が破折部に付着し、破折線が明瞭に見えるようになります。口腔外科の手術でピオクタニンブルーやメチルバイオレットの染色液を用いて皮膚に切開予定線を引いたり、皮下の組織の図を描いたりしたことが思い出されます。
 
拡大鏡やマイクロスコープで破折線が確認できる場合もあります。クラウンやポストコアを除去して初めて歯根破折が確認できる場合もあります。
 
エックス線所見では歯根膜腔幅が不均一なのが特徴で、咬合性外傷の場合は歯根膜腔が均等に拡大します。咬合性外傷の場合はフレミタスといって歯の動揺を指で触って確認することができます。
 
根尖部からの破折は根尖病巣と類似し、根尖部から歯頚部に骨吸収が進みます。セメント質剥離との鑑別も必要です。