『ハピふる!婦人科』
ある日の診療中、舌の側面のギザギザした形状について教えて欲しいと1本の電話がかかってきました。東京の8チャンネル、フジテレビからでした。それまでも新聞社やテレビ局からの質問の電話に回答した経験はありましたが、今回は舌の形の悩みに関する質問だけでは終わらず、視聴者から寄せられた疑問に対して本番の生放送中に答えてくださいと依頼されたのです。
その番組の名は『ハピふる!』といいますが、関西地区では放送されていません。『ハピふる!婦人科』というコーナーに寄せられた視聴者からの健康や病気に関する相談に対し、専門家が答えるというスタイルです。専門家としての依頼に喜んで応じてみたものの、自分がテレビに映るという衝撃に内心はかなり動揺していました。
昼休みに早速フジテレビのホームページを開いてみたところ、
確かに『ハピふる!』という番組があり、関西地区以外で放送されているようです。週に一度の『婦人科』のコーナーでは産婦人科や内科、皮膚科などの医師が主に回答する中、歯科の先生も登場しています。
放送前日になると、ディレクターから台本が送られてきました。自分で答えた内容ではありますが、台本通りに話すのはかなり大変だということが分かりました。何度も練習を重ね、放送本番では間違えずにきちんと回答できましたが、残念ながら地元では放送されません。そこで関東在住の妻の友人が録画してくれたDVDを送ってもらい、後日観てみると、かなり早口で喋っていました。気分が高揚していたためか、緊張していたためか、いつになく早いペースになってしまっていたようです。
テレビ出演しても大阪では放送されないのですから、通院されている患者さんからはもちろん何の反響もありません。ただ、北海道や長野県の視聴者から番組に問い合わせがあり、クリニックにも相談の電話はありました。今回のチーズ特集への出演後は、あちこちから「観ましたよ」「先生、テレビに出ていましたね」といった反響がありましたので、夕方の報道番組は視聴率が高いことを実感しました。